静岡市の社会保険労務士事務所。助成金、給与計算、就業規則なら河合優一郎社会保険労務士事務所。元SEであり、元ソフト開発会社の人事担当者です。

3.就業規則の効力

①就業規則と雇用契約との関係等
労働者と使用者が雇用契約を結ぶ場合に、使用者が①合理的な内容の就業規則を、②労働者に周知させていた(労働者がいつでも見られる状態にしていた)場合には、就業規則で定める労働条件が、労働者の労働条件になります。【雇用契約法第7条本文】
・労働者と使用者が、就業規則とは違う内容の労働条件を個別に合意していた場合には、その合意していた内容が、労働者の労働条件になります。
【雇用契約法第7条ただし書】
・労働者と使用者が個別に合意していた労働条件が、就業規則を下回っている場合には、労働者の労働条件は、就業規則の内容まで引き上がります。【雇用契約法第12条】
②雇用契約の変更(労働条件の不利益変更)
労働者と使用者が合意すれば、雇用契約を変更できます。【雇用契約法第8条】
賃金や労働時間等の労働条件の不利益変更については、労使対等の立場において労使の合意により決定されることが原則であり、労働者の同意を得ることなく一方的に労働条件を引き下げる変更はできません。
ただし、労働協約や就業規則の変更により労働条件の不利益変更が行われる場合があり、注意が必要です。
③就業規則による雇用契約の内容の変更
使用者が一方的に就業規則を変更しても、労働者の労働条件を不利益に変更することはできません。【雇用契約法第9条】
使用者が、就業規則の変更によって労働条件を変更する場合には、次のことが必要です。 【雇用契約法第10条】

ア その変更の内容が、以下の事情などに照らして合理的であること。

  • 「労働者の受ける不利益の程度」
  • 「労働条件の変更の必要性」
  • 「変更後の就業規則の内容の相当性」
  • 「労働組合等との交渉の状況」

イ 労働者に変更後の就業規則を周知させること。

④ 就業規則と法令・労働協約との関係
法令や労働協約に反する就業規則は、労働者の労働条件にはなりません。【雇用契約法第13条】また、法令に明文の規定がないときでも、その内容は公序良俗に反することはできません。
⑤ 就業規則の効力発生時期
就業規則の効力の発生時期は、一般に、その内容が何らかの方法で労働者に周知されたときであるとされています。また、施行期日を定め、その日から適用する場合であっても、労働者に内容をよく周知することが必要です。