静岡市の社会保険労務士事務所。助成金、給与計算、就業規則なら河合優一郎社会保険労務士事務所。元SEであり、元ソフト開発会社の人事担当者です。

8.倒産した場合の賃金

倒産の類型と賃金の確保策
いわゆる「倒産」には、破産法や会社更生法、民事再生法など法律上の手続きを用いた「法律上の倒産(法的整理)」と、債権者や倒産会社、利害関係者間での話し合いによる合意に基づく「事実上の倒産(任意整理/私的整理・内整理)」があります。
労働者の未払賃金や退職金などの労働債権は、「法律上の倒産」の場合、裁判所を通じて処理がなされるため、「事実上の倒産」より保護されます。
破産法や会社更生法、民事再生法適用の場合には、一定期間の未払賃金等は、租税債権と同じように、他の債権に最優先して弁済を受けることができます。
それ以外の労働債権についても、法的には他の一般債権に優先して支払われることになっていますが、できるだけ多くの労働債権を確保するためには、労働者が、労働組合を結成するなど、統一的に対応することが重要です。
未払賃金の立替払制度
未払賃金の立替払制度は、企業が倒産したために、賃金が支払われないまま退職した労働者に対し、その未払賃金の一定範囲について、国が事業主に代わって(立て替えて)支払う制度です。
立替払制度の対象となる者は、①労災保険の適用事業場で1年以上にわたり事業活動を行ってきた企業に雇用されていた者、②企業の倒産に伴い退職し、「未払賃金の総額が2万円以上」残っている者、③裁判所に対する破産等の申立日(破産等の場合)、又は労働基準監督署に対する倒産の事実についての認定申請日(事実上の倒産の場合)の6か月前の日から2年の間に、当該企業を退職した者です。
立替払の対象となる「未払賃金」は、退職日の6か月前の日から独立行政法人労働者健康福祉機構に対する立替払請求の日の前日までの間に支払期日が到来している賃金(賞与その他臨時に支払われる賃金は除く。)、退職手当(解雇予告手当は除く。)であって、未払となっているものです。
立替払の額は、未払賃金総額の100分の80です。なお、退職日、退職日における年齢により、未払賃金総額の限度額が異なります。
※ 詳細は、労働基準監督署にお尋ねください。