静岡市の社会保険労務士事務所。助成金、給与計算、就業規則なら河合優一郎社会保険労務士事務所。元SEであり、元ソフト開発会社の人事担当者です。

7.退職金

退職金の性格
退職金は、一般に基本給を基準として勤務年数に応じて乗率を定め、労働者が退職する際に支払われます。賃金の後払的な性格がある一方で、一定の勤務年数に達しない場合には支払われないことや、自己都合退職や会社都合退職で支給率を区別している場合もあり、功労報酬的性格も持っています。このような性格の退職金について、労働基準法では使用者に対する支給義務を定めていません。
しかし、その支給条件が、就業規則、労働協約、雇用契約等によって定められている場合は、労働基準法上の賃金に含まれ、使用者には支払義務があります。
また、就業規則、労働協約等がない場合でも、過去に退職金を支払っており、一定の支給基準が明確な場合は、退職金を支給する慣行が成立していると考えられ、使用者は退職者に対し、支払義務を負うことになります。
中小企業退職金共済制度
この制度は、昭和34年に中小企業対策の一環として制定された「中小企業退職金共済法(昭和34年法律第160号)」に基づき設けられた制度です。中小・零細企業においては単独では退職金制度をもつことが困難である実状を考慮して、中小企業者の相互扶助の精神と国の援助により退職金制度を確立し、これによって中小企業の従業員の福祉の増進と雇用の安定を図り、ひいては中小企業の振興と発展に寄与することを目的としています。
毎月の掛金は全額事業主負担で非課税(法人企業の場合は損金、個人企業の場合は必要経費)で、年齢、経験、勤続年数などに応じて従業員ごとに選択できます。
この制度の運営については、中小企業退職金共済法に基づき設立された独立行政法人勤労者退職金共済機構中小企業退職金共済事業本部(中退共)が所掌しています。